受信レベル確認
テレビ信号の受信レベルは、アンテナを取付ける際に方角を適切な位置に合わせる時やテレビの映像が映らなくなった:乱れた時などに現在の受信レベル状況を確認する時に使用します。
工事の時に使用する、電波測定器【レベルチェッカー】とご家庭で確認できる、テレビ画面での受信レベルの表示の意味は同じではありません。
その違いや確認方法(判断の目安)など見ていきましょう。
テレビの画面での受信レベル
リモコン操作から、設定:ホーム:メニューボタンなどから受信レベル画面を表示できます。
※写真は一例
受信レベルの見方
画面に表示されている、受信レベルがお使いのテレビの「推奨受信レベル値」を超えていれば受信は問題ありません。「推奨受信レベル値」が表示されないテレビもあります。そのような時は、これは工事を行ってきた経験上のお話しですが、横に表示しているラインの色が「全体の半分以上~三分の二」あたりにあれば、ほぼテレビは問題なく映っています。
各メイカーのテレビによって、受信レベル画面は違っています。そして、そこに表示されている、「アンテナレベルの数字」の意味も違います。
例えば同じ建物内で、Aメーカーのテレビで受信レベルが【45】と表示されていて、テレビの映りには問題ありませんでした。Bメーカーのテレビで受信レベルを確認すると【52】と表示されていて、Aメーカーのテレビよりは「数字は上がっているのに、このテレビの映りがなぜか悪い、どうして?」と言ったこともあります。
※Aメーカーのテレビのテレビの受信推奨レベルは、【40】以上でした。
※Bメーカーのテレビのテレビの受信推奨レベルは、【60】以上でした。
テレビの受信レベル計算方法
- テレビ受信レベル値
- CN比・・・キャリア信号である「搬送波=carrier」と受信した電波のノイズ「雑音信号=noise」の比で計算します。受信したテレビ信号の品質を表す時に用いる数字です。
このような計算式で、テレビの受信レベル数値は、各テレビメーカーによる独自方式で計算して数値化した数字の値のために、各テレビメーカー同士で受信レベルの数字の比較を行なっても、電波信号の品質の判断にはなりません。
現在お使いのテレビで表示されている、「受信レベルと推奨受信レベル」から判断していくことが大切です。
テレビ付属品の純正リモコンでは画面操作には問題ありませんが、失くしてしまい、純正以外のリモコンではテレビ画面でのメニュー操作が上手くいかなくて、受信レベル画面が表示できない時もありますよ。
測定器を使った工事
レベルチェッカー
テレビ電波の強さやノイズの混入の度合いなど細かく測定することができます。地デジ、2k:BS/110CS、新しい高画質放送の4k:BS/110CSの電波を測定することが可能です。
信号発生器
アンテナを新規に取付ける時や建物内部で電波が減衰してテレビの映りが悪くなっているときに使用します。仮に【テレビと同じ信号】を建物内に送信して、新規設置の可否や電波が減衰している部分を突き止める時に使用します。
テレビ電波を細かく測定することができる測定器を使用しますと、テレビが映らなくなった:映像が乱れる原因を特定して直すことが可能になります。
アンテナの方角調整や建物内部の要所を測定して、不具合を起こしている機材を見つけることができます。
テレビ画面での受信レベルと違い、測定器での受信良好の数字のレベルは次のようになっています。
望ましい壁面端子レベル
- 地デジ電波
- 49dB~89dBの範囲内(下回っても超えてもいけません)
- BS/110CS電波
- 57dB~81dBの範囲内(下回っても超えてもいけません)
- BER値:1E-4~0.0E+0
- テレビ塔から送信された電波がご自宅に届くまでの間に、どれだけノイズの影響を受けずにきれいに届いているか、を表す数字です。
テレビコンセントでの受信レベルが上記の数字の範囲内にあれば映りには問題ありません。
工事の際は、この数字を目安にして実際の工事を行っています。